卒展レポート

金沢美術工芸大学

第62回 美術工芸学部卒業制作展

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小林愛理
美術工芸学部デザイン科 環境デザイン専攻

近年、人工知能やIoT技術の発展などにより、私たちの暮らしが急速に変化してきています。その中で私たち人間がもっと人らしく豊かに生きるために必要なことは、人の心が豊かであること。現在もこれからも豊かな心を育むのは、幼い頃からの親子のコミュニケーションだと私は考えました。そこで、子どもが幼い間の貴重な「親子のバスタイム」に着目し、もっと豊かな“親子のコミュニケーションタイム”にするためにさまざまなコミュニケーションのきっかけとなるような素材を研究しました。

その成果物として、水で何度でも絵や文字が描ける2層構造のバスパネルを制作しました。1層目は塩ビ板を真空成形し、ブラスト加工で曇りガラス風に。水をかけることによって2層目の柄が浮かび上がります。手や指で絵を描いたり、シャワーで思い切り水をかけてみたり、さまざまな遊び方ができます。また素材の研究も深め、この素材の特徴をそれぞれに追求したパターンも制作しています。親子の間にたくさんのコミュニケーションが生まれ、子供達、そして人々の心がさらに豊かになることを期待します。

作品一覧