金沢美術工芸大学
第62回 美術工芸学部卒業制作展
歯みがきの質を高めるデンタルケアセット
- 松村圭介
- 美術工芸学部デザイン科 製品デザイン専攻
日本は他の先進国と比較すると口腔の健康に対する意識が低く、歯のケアのために進んで時間やお金を使いたがらない傾向にある。結果、放っておくと深刻な口内トラブルのもととなる歯周病を日本人の大多数が抱えているのが現状である。そこで、よりプロダクトとしての魅力を高めた上で、質の高い歯みがきを実現させるしくみをもったものを提案しようと考えた。
このプロダクトではより歯間をしっかりとケアしてほしいという観点からデンタルフロス・歯間ブラシを歯ブラシとセットとし、それぞれ先端部分を付け替えることで簡単に交換できるようになっている。またグリップ部分にモーションセンサーを内蔵し、歯みがき中の動きの情報を記録・送信。それを受け、歯みがきの進行状況を表示するUI(画像2)も提案する。歯そのものの磨きぐあいだけでなく、歯と歯の間をどれだけきれいにできているかの表示もおこなうことで歯間ケアへの意識を高める狙い。
歯みがきに必要なツールをトータルでデザインすることで、プロダクトとしての統一感を持たせる工夫とした。人々がデンタルケアへの関心を持つきっかけになることを期待してこのプロダクトを提案する。