これは音を聞きながら見て楽しむための楽譜です。
私は子供の頃からピアノが大好きで、楽譜を元に個人が自由に解釈をして表現することができるというクラシック音楽のおもしろさに気が付きました。そんなクラシック音楽の魅力を伝えたくてこの作品を作りました。
楽譜は本来、あくまでも演奏の指示書ですが、この楽譜は音の正確さよりも音のイメージや解釈に重きをおいています。私が曲を聞いて感じた印象を元に、音符が海を泳ぐ魚や夜空の星になったりします。
題材はドビュッシーの『子供の領分』という6曲の組曲です。ドビュッシーが自らの娘に捧げるために作った曲集で、まるで絵本の中に飛び込んだようなファンタジーでやさしい印象が特徴です。鉛筆のタッチを生かし金銀の箔押しを施すことで温かみのある楽譜に仕上げました。
この作品がクラシック音楽にふれるきっかけや手助けになれば幸いです。