卒展レポート

金沢美術工芸大学

金沢美術工芸大学 第60回 美術工芸学部卒業制作展

  • 社畜生戯画 - 下請け会社の受難 –
  • 社畜生戯画 - 下請け会社の受難 –

社畜生戯画 - 下請け会社の受難 –

松浦 朱里
美術工芸学部デザイン科 視覚デザイン専攻

皆さんは「下請けイジメ」という言葉をご存知でしょうか。発注側(大企業)が下請けである受注側(中小企業)に対して、無理な納期を求める、極端な値引きを行う等、現代の日本社会において急増している問題です。現状の日本の下請け会社はまるで大企業が囲う社畜です。そんな哀れな社畜を、日本で最も有名な風刺画畜生である鳥獣戯画で表現しました。それが社畜+畜生=『社畜生戯画』です。

ゾートロープという、素早く回転させ、それをストロボで照らすことであたかも動いているかのように見せる手法を採用し、理不尽な環境下でも社会の歯車として働き続ける健気な社畜生達を表現しました。

この作品を通して、見る人に現代の日本社会に潜む下請けの闇を知ってもらえたら嬉しいです。

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