金沢美術工芸大学
金沢美術工芸大学 第60回 美術工芸学部卒業制作展
Ponicle 温湿度管理と新たに水の自動供給を可能にする水耕栽培器
- 江原 次郎
- 美術工芸学部デザイン科 製品デザイン専攻
食に対する不安が高まる今日、様々なかたちで農の新たなあり方が登場し、野菜工場で見られるようなLED水耕栽培もその一つであり、家庭で使用できるコンパクトなタイプも数多く売られている。良質な野菜が生育されるためには、適切な光、温度、湿度、養分が必要となるが、室内用LED水耕栽培器のほとんどはランニングコストが高くなるが故に適切な温度、湿度を野菜に提供できるモデルはない。そこで、野菜を育てる為の温湿度管理として使用するぺルチェ素子で発生する結露を生育のための水の供給源としても利用し、ランニングコストを抑えつつ温湿度管理と新たに水の 補給を可能にする水耕栽培器を提案する。この機能に加えて液体肥料をカートリッジ式にすることで随時行っていた養分補給の手間を軽減させた。収穫以外の手間を出来る限り省くことが水耕栽培器を購入するユーザーにとっての最大のメリットとなると考慮し、ユーザーが手軽に農の収穫する体験価値を見出す ことを期待する。