金沢美術工芸大学
金沢美術工芸大学 第60回 美術工芸学部卒業制作展
子供とお年寄りがふれあいを深めるコミュニケーションベンチ
- 池田 有希
- 美術工芸学部デザイン科 製品デザイン専攻
少子高齢化や核家族化、待機児童増加などの様々な変化が見られる現代、幼老複合施設というものが増えつつある。幼稚園と高齢者向け集合住宅が一つになった、常日頃から子供とお年寄りが一緒に暮らす施設のことだ。子供はお年寄りに対する「思いやり」や「尊敬の気持ち」を知り、お年寄りは子供と触れ合うことで「活力」や「生きがい」を得ることができる。今回私が提案するのは、子供とお年寄りのための、絆とふれあいを深めるコミュニケーションベンチだ。このベンチには子供とお年寄りが一緒に座ることができる。施設のリビングやエントランスなど、子供とお年寄りの共有空間に設置し、お年寄りは普段から腰かける場所として利用する。背もたれも座面になっており、そこへ子供が遊びに来て座ることでコミュニケーション空間となるのだ。また、弧を描いた形状であることで子供とお年寄りが自然と少し向き合って話せるようになっている。このベンチがより賑やかで、かつ心地よいひとときを生みだすことを心より願っている。