女子美術大学
呼応する線「浮遊するかたち」
荒 姿寿 / 大学院 美術研究科 修士課程 美術専攻 工芸(染)研究領域
「対象」を描くのではなく「線を引く」行為の集積によって「対象」が生まれることを重視する。その時々に発生する無意識的なうごめくエネルギーは重圧にみちていたり浮遊感を伴ったりして、私の予想を超えて存在してくる。シルクスクリーンプリントを用いることで媒体となる“布”に一定のパターンと方向性が付加され、描線は無意識のエネルギーを放散しながら反復を繰り返しそこにリズムが生まれる。線の密度が高まり、リズムが生まれることで「無機的な対象」がまるで呼吸している生命体のような「有機的な対象」へと変貌していく。
修了作品 ―呼応する線― 2作品中の1点です。
素材 : 綿布 反応染料、技法 : シルクスクリーンプリント