近年の不況により共働きの家庭が増え、保育園に入りたくても入れない待機児童の数も増加してきている。解決策の一つとして通勤時に子供を預けやすい駅型保育園が作られてきているが、駅の近くには十分な土地が残っておらず、狭いビルの中に他の施設と一緒に設置されている。それにより保育スペースは限られ、園庭などの認可を得るための最低基準の設備も整っていないケースが多い。そこで今回、都心に新たなビルを設定し、その最上階に駅型保育所を設置する。屋上緑化の技術の進歩に伴い、屋上空間を園庭として利用することで認可基準である児童福祉施設最低基準を満たす新型保育園を提案する。室内空間は収納式のパーテーションによって通常時とイベント時の切り替えを可能にし、基準を満たしつつも限られた保育スペースでの運動会や式典の実施を可能にした。また、園庭には子供の年齢ごとの運動能力と性格の変化から考えた遊具を配置することで、園児は遊びながら効率よく段階的に能力を身につけることができるようになっている。
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