同じ音を共有していても人それぞれ、音の捉え方は異なる。
フリーアドレスの様に同じ空間でそれぞれが違う作業を行う場合、作業内容が音の捉え方に影響を及ぼす。グループミーティングの場合、周囲の音の影響を受けると相乗効果で活発な会議を行う事ができる。一方で個人作業の場合、周囲の音の影響を受けたくないと考えている。コミュニケーションが取れるというフリーアドレスの利点を生かす為に音を遮断するのではなく、音の感じ方を変える事が重要であると考えた。色彩の違いによって、心理状態や音の印象などに影響を与える事ができる。さらに音源が見にくければ、より色が目に付き、その効果は大きくなる。ユーザーは、この効果を利用する事で自分の作業にあった音の感じ方をする事ができる。また、ユーザー以外の人々は、提示されている色を見る事で声の大きさの調整や席を決める基準とする事ができる。それにより、空間内で自然発生的に音のグルーピングが行われる。
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