武蔵野美術大学
平成28年度 武蔵野美術大学 卒業・修了制作展
TORUS
- 小竹 良来
- 工芸工業デザイン学科
ある見方においては、空間は実在である。一般的に空間は素材が置かれるための容器であるが、日常的には明らかに対象として扱われることが多くある。物と物の隙間であるとか、箱の容量であるとか、そういったものは素材と同様に認識される。その意味での空間はおそらくインテリアデザインにおける空間と重なる。少なくとも私は家具を作る上で、空間をどうしようもなく実在的に扱ってきた。今回作ったものは、一回捻ってつなげた帯の形をしている。200*400mmの断面をモジュールとして、見る角度によって図と地が反転するが、実際には箱ではなく帯である。
photo by sanbonmatsu jun