武蔵野美術大学
平成28年度 武蔵野美術大学 卒業・修了制作展
Dolce
- 佐藤 佑
- 工芸工業デザイン学科
木で新しい何かが出来ないだろうかという想いから。今回、木のしなりと布の伸縮性を生かした椅子を制作しました。素材は、しなりを活かしやすいブナを選択し、布も接着性や伸縮性を考慮しメッシュのものを使用。
長く薄い木の板と伸縮性のある布を挟み込むことによって生まれた、クッション性のある背もたれが特徴です。全体の構成として、木のもつ柔らかさを最大限活かすべく丸みのある形を心がけ、面取りやクッショの形状等丸みを意識し制作しました。
布の色に関しても、柔らかさを演出するために淡いピンク色を選択し、クッションにも使用することで全体の統一感を図りました。
ハイバックによる背もたれから生まれるクッション性や木本来の柔らかさを活かすため、また椅子としての安定感を考え、木が裂けて広がったような形を目指し脚として成り立たせる。同時に、卒業制作でもあるこの作品は全体の形にエレガントさを出したいと思っていたのでシェイプするキレイな形を目指しました。
布の淡いピンク、エレガントさ、柔らかさ。それらの特徴を踏まえ。今回、Dolce【甘美】と名付けました。