東京工芸大学
東京工芸大学芸術学部卒業・大学院修了制作展2021
日常/非日常
- 山口 佳穂
- 芸術学部 写真学科
2020年、今まで構築されてきた日常は全てなくなった。
新生活と呼ばれる日常では以前の生活にはなかったものが当たり前に変わっていく。私はその生活にどこか非日常的だという違和感を抱いた。その違和感について探っていくことを目的として本作の制作に至った。
「空白」や「間」など、何もないの象徴といえるものには創造を掻き立てるという特徴がある。過度な露出や何かしらの演出を加えたイメージを制作し、写真のもつ情報を部分的に排除することで、そこには独特な創造性が生まれる。その創造というものから感じる不確かな感覚こそが、私の日常に感じていた違和感と一致した。