東京工芸大学
東京工芸大学芸術学部卒業・大学院修了制作展2021
残煙
- 蓮見 航平
- 芸術学部 写真学科
高校生の時から撮り続けている「蒸気機関車」を被写体に、「鉄道写真らしくない鉄道写真」をテーマにした作品を制作した。
私は16歳の頃くらいから鉄道写真にのめり込むようになった。休みの日は必ずと言ってもいいほど蒸気機関車を撮影しに出かけている。大学に入学し写真を勉強していくうちに、鉄道写真の世界で良いとされる写真が、写真業界や写真学科では全然通用しないことを感じた。それから自分の今まで撮っていた写真を見直し、鉄道写真と改めて向き合うようになった。
卒業制作では、鉄道写真を「何か別の切り口でとらえることはできないか」という考えの元、作品を作った。直接鉄道の車両などが写るのを避け、一枚だけ見ると果たして鉄道の写真なのか分からなくなるような場面を切り取った。鉄道らしさを敢えて出さずに鉄道の雰囲気だけを写真に残した。