東京工芸大学
東京工芸大学芸術学部卒業・大学院修了制作展2021
ふーみーず
- 髙松 美月
- 芸術学部 デザイン学科 映像情報デザイン領域
『ふーみーず』は⾜で地⾯の安全を確認する⾏為から着想を得た、踏んでわかる⽔害ハザードマップの提案です。
⾜で地⾯の安全を確認するとき、体重のかけ具合を徐々に変化させていきます。その時、地⾯や床からの軋みなどの反応を元に、今踏んでいる場所がどの程度安全なのかを予想することができます。この「体感して地⾯の情報を得る」という仕組みを、今まで意識していなかったものに対して利⽤すれば記憶に残りやすくなり、意識も危機感も⾼まると考えハザードマップを作成しました。
踏むという⾏為で得られる体感は、⽔が湧き出てくるイメージに近いため⽔害に利⽤しました。床に投影された東京23区の地図を、専⽤の靴で徐々に体重をかけながら踏んでいくと、その場所がどの程度浸⽔するのかが⾒た目や⾳でわかります。浸⽔が浅い地域では少しの変化なのに対して、深い地域では湧き出る⽔の範囲が広くなり⾊も濃く、ゴボゴボという⽔の⾳が⼤きくなることで危険だと知ることができます。また、ハザードマップには「河川氾濫」「内⽔」「⾼潮」「津波」「浸⽔継続時間」「海⾯上昇」の6種類があり、いずれも⽔に関係しています。地図によって安全な地域と危険な地域が変わるため、それぞれの地図を踏めばより多くの情報を得ることができます。