東京工芸大学
東京工芸大学芸術学部卒業・大学院修了制作展2021
さよなら、だけど隣にいてほしい
- 城石 知実
- 芸術学部 デザイン学科 グラフィックデザイン領域
11年前に、大好きだった家族を亡くしました。どんなに大好きでも、大切でも、人間は忘れていくものです。初めはそれを、「恐ろしい」と思っていました。しかし、知人が「忘れていいんだよ」という言葉を掛けてくれたのをきっかけに、忘れることについて深く考えるようになりました。
やがて、記憶は消えても、故人にまつわる全てが消えてしまうわけではないし、私は私の人生を生きていくことが大切なのだという考えに至り、その頃には気持ちが軽くなっていました。
私が11年をかけて深めた「忘れる」ということについての考えを、自分の言葉で一から手描きの文字で書くことで表現しました。