東京工芸大学
東京工芸大学芸術学部卒業・大学院修了制作展2020
AREA – ERA
- 水野怜奈
- 芸術学部 デザイン学科 映像情報デザイン領域
『AREA – ERA』は虫眼鏡で光を集める行為が面白いと思い、その行為から着想を得たインターフェイスの提案の作品です。
虫眼鏡で光を集める時には、光円の大きさを変化させることで一点に集中する光の密度を変えられます。このことから、虫眼鏡で光を集める行為には面積あたりの密度を連続的に変えられる良さがあると考えました。この良さを生かし、情報の範囲あたりの傾向から密度あたりの傾向(歴史傾向)への変遷がわかるインターフェイスを考え、絶滅生物の情報に応用し博物館での学習に利用しました。
画面には絶滅生物が地図上に配置されています。自分が見たい範囲を虫眼鏡をイメージした円形のデバイスを前後左右に動かしながら決定します。次に、虫眼鏡で光円の大きさを変えるように上下に動かし、光の密度を変化させるように操作します。すると、広い範囲で密度が薄い状態から、狭い範囲で密度が濃い状態をコントロールできます。広い範囲では生物の分布がわかり、狭い範囲では歴史上の生物の傾向がわかります。範囲あたりの分布傾向から、歴史傾向をシームレスにコントロールできることで絶滅生物の傾向を知ることができます。
また、分布傾向と歴史傾向に対して条件をつけて絞り込むことで条件との関係性を知ることができます。より詳しい生物の情報を知りたい時には、歴史を遡り生物を並び替えることで生物が大きく表示され、より詳しい情報を知ることができます。