2種類の「コルクシート」の特性を活かして乳児用のゆりかごをデザインしました。コルクの魅力が乳児を優しく包み込みます。

制作のきっかけは、私自身がコルクという素材に非常に魅力を感じたことでした。コルクは独特の手触りや風合いを持つ自然素材でありながら、自身で自立したマテリアルサイクルを持つ非常に先見性のある素材です。そんなコルクを用いたものづくりの参考として岡山県の内山工業株式会社と共同研究を行うにあたり、最終的にコルクの認知拡大や企業のイメージアップを目標として制作に取り組みました。工場見学や調査の結果、独特の弾力や衝撃吸収性などから何かを「守る」「包む」製品への応用が向くのではないかと考えました。更に「放熱を解消する点」「抗菌成分が含まれている点」「添加物がなく赤ちゃんやお年寄りまで安心して触れることができる点」や素材からの意外性を考慮し、最終的に乳児用のゆりかごを制作することに決定しました。

構造は折りによるシンプルでなもので、誰でも簡単に組み立てることが出来ます。
自分自身がコルクの魅力に触れながら、楽しく、大学生活で行う最後の制作に取り掛かることが出来たと思います。少しでも素材の新たな魅力と可能性を皆さんに感じてもらえたら幸いです。