「魚帖」は淡水魚をイメージした本です。今回、栃木をテーマに作品を作るということで、栃木県にある淡水魚水族館「なかがわ水遊園」から着想を得、制作しました。淡水魚の色とりどりの模様を本の表紙にデザインし、それぞれが持つ個性を活かせるように製本しています。この作品は全56種と種類が多いため、中には見た目が似ていたり、ウナギのように目立つ柄が無く一見見分けにくい種類も多々いますが、1つ1つ微妙に色や質感を変えることで、特徴がつけられるように制作しました。魚帖は名前のとおり魚をイメージした本なので、本の開き方も魚を意識しています。また、魚の身にあたるページ部分は、それぞれの魚の柄のイメージにあった色の紙を使用し、白・アイボリー・ピンク・青などの色で仕上げています。作品の1つに、大きなドット柄に見える魚がいるのですが、中身のページ部分を白からピンクに変えて作ったところ、とても可愛い印象に変わったりと、ページに色のレパートリーを増やすことによって、それぞれの個性をより引き出すことが出来きたと思います。