キャンバスに線を引く。そこから見えたイメージ、つまり想像を具現化する。単にイメージを描き出すのではなく、それに近づけ離し、新たな形とする。何もない空間に形態のなかったもの達を造り出す。そんな作業です。ぐじゃぐじゃしたもの達が積もり積もってどうしようもなくなり、自信が潰れそうになるような時に、それらを発散させてあげる必要を感じます。幸いにも私は描くという行為によってうっ積したもの達を発散出来ます。ただ、何もないキャンバス、具体的な形・イメージが伴わないそれらをどうやって発散させようかとそこに行き詰まり、とりあえず線を引くという作業(とても慎重に緊張感を持って)を始め、無いところから見えたものを掴み形を与えることにしてみました。何とも手探りで拙い作業でしたが、どうにかうっ積したものが形となり、解放されたと思っています。この作業はまだ実験的なもので、継続性が求められる作業だと思っています。まだまだやることが多くあり、また少し何かがうっ積していくのを感じます。