平成23年度文星芸術大学卒業・修了制作展が、2012年2月15日（水）～19（日）の期間、栃木県宇都宮市の大学キャンパスで開催された。美術学部10専攻、大学院前期3領域、後期2領域の学生の作品が、実習室、アトリエ、ギャラリーに展示された。

漂う荒涼感を広大な画面に描いた日本画、宙に浮かび、風に漂う様な彫刻作品や、長い時間をかけ、金属素材と向き合った作品、精緻な表現で圧倒する切り絵など、質の高い作品も散見され、また、震災に対し、何らかのアプローチを試みようとする作品が印象に残った。

アニメーション専攻に関しては、今年度は1回生による展示だが、クオリティの高い作品が発表された。マンガ専攻の作品の中には既にプロデビューをしている作品もある。工芸分野では、ガラス作品が初めて卒制に並び、今後の伸張に期待が高まった。ここでは、展示された作品の中から20点を選び紹介したい。

【学校紹介】

文星芸術大学では、１学部１学科として、専攻それぞれが孤立した専門分野として存在するのではなく、各専攻間を横断するカリキュラムの設定や人的交流を通して、現代の芸術、テクノロジーや産業のあり方を社会的・文化的視点から絶えず問い、生活世界へと豊かに再編していく「総合」されたパワーを発揮できる人材を育成することを目標としている。平成24年度より、日本画、油画、彫刻、デザイン、CG・アニメーション（デジタル映像+アニメーション）、マンガ、工芸デザイン（染織+陶芸）、芸術理論の8専攻に変わる。