卒展レポート

東京造形大学

2016年度 東京造形大学 ZOKEI展

  • Peel off the paint
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Peel off the paint

品川 はるな
造形学部美術学科 絵画

絵具という物質に着目して作品を制作しました。絵具はチューブからだされ、支持体に定着することでその画面の中で制作者のイメージするものに変化していきます。そこで私はあえて絵具をキャンバスに定着させないという手法をとりました。
この作品は窓をモチーフにしています。窓という枠のなかで向こう側のものを認識します。その図像は人それぞれによって変わっていきます。そしてその時見たものは自分の中に入る瞬間枠の外は剥がれ落ちていきます。
作品の見方は他者にゆだねます。私からこの作品が離れた瞬間作品の向きは上下さかさまになるかもしれないし、その他者の中で全く違うものに生まれ変わるとも限りません。誰が見ても不確かなものですが、不確かなものだからこそ自由にとらえられるのではないかと思います。そしてまた他者の手でそのとらえたものが引きはがされていく、それが繰り返されるのではないかと思います。

作品一覧