武蔵野美術大学
平成30年度 武蔵野美術大学 卒業・修了制作展
やさしい循環
- 本藤はるか
- 芸術文化学科
「環境のために、リサイクルしよう」「モノを大切にしないとダメ」
そういった気持ちでリサイクルをすることやモノを大切にすることはもちろん重要なことですが、どこか義務的で、強制的な印象を持ってしまいます。
たとえば小学校のときに体験したような、不要になった牛乳パックやペットボトルで工作をするような、またはフリーマーケットや蚤の市、古着屋・古本屋などで掘り出し物を見つける宝探しのような感覚で、楽しみながら循環の中に存在することはできないでしょうか。そして同時に、そのモノにストーリーを感じたり、前の持ち主の人の優しさを感じられたりしたらもっと心も豊かになる。
このように楽しくて無理のない、優しい気持ちが存在する循環の形を追求・デザインしたいと考えました。それが、本研究テーマである「やさしい循環」です。
そして、このテーマをもとに研究を進めた結果、うまれてきた「冷蔵文庫」という本の物々交換ができる装置。学校や外に設置し、多くの人に利用していただきました。
本研究は、「やさしい循環」の調査・分類と、その実践の記録です。