卒展レポート

桑沢デザイン研究所

桑沢2016 平成27年度卒業生作品展

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ビジュアルデザイン専攻
浅葉克己ゼミ

繰り返すという視点から書体をデザインしました。繰り返すということはデザインにおいてとても大切な事だと思う。モノの数を増やすとデザインの雰囲気が変わってくる。前期をAからZまで1文字ずつ、特定の形態の繰り返しを使い26文字を作ってみた。今回は同じ方法でさらにレベルアップしようと試みた。最初の一文字(必ずしもAではない)の作り方を基本ベースにして、その文字のもつデザインで26文字作り、各々の書体を完成させた。26文字で26書体。全部で676文字を製作した。

違う視点でもこの「数」が繰り返すことの意味を感じられるかと思う。シンプルなコンセプトでも面白い結果が出せるという事も伝えたかった。制作された文字のほとんどは自由な表現で出来上がっているが、中にはスクリプトやセリフなどに伝統的表現を使った書体もある。全部単純なゴシック体ではなく、仮にその文字の雰囲気に合うなら、あえて伝統的な様式も使用した。そのことにより表現に「現在と過去」を混在させた。文字はデジタル表現だけではなく、手書きの痕跡を残すことが大事だと思う。デザインの制作において、すべてをパソコンに任せることはまだ不可能なのだと思えてきた。

作品一覧