桑沢デザイン研究所
繋ぎ
油井路子 / 総合デザイン科 ファッションデザイン 眞田岳彦ゼミ
『場に着生する』という、ゼミのテーマで、私は場所を代々木第一体育館の石畳を選んだ。
石畳は石と石がセメントでくっつき、道になっている。
何かと何かがくっつき、新たなものが生まれるには何かが繋がり「着く」ことが必要ではないか。
私は何を「着け」て生きていきたいのだろうか。
私は人と繋がりたいと思った。
机の上にあったアラビックヤマトのりで私は人と繋がることにした。
服の素材となる糊のパーツを作るのを沢山の人に手伝ってもらった。
そして、私が手伝ってもらった人のイメージの色を糊につけていった。
繋がった私は、その前よりちょっと違う新しい自分になっていく。
糊を着けることによって、私と人が繋がれていった。
ふと気がつくと、そこには、糊でできた私のような物を身に「着け」ていた。
そして幸せを感じていた。