私は現代のような先の見えない不安定な世の中に、暗く、難しい印象の絵は描きたくありません。人が見て、プラスの方向での「驚きや衝撃、面白さ」のある、脳に刺激を、心に新鮮さを与えるような、ちょっと笑える仕掛けのある作品を作りたいと思っています。 この作品のテーマは「破壊」で、一見マイナスな雰囲気ですが、廃墟の隅に入り込んで芽吹いた雑草の部分には(実際にあった廃墟の光景をみて書いたのですが)「破壊の中から芽吹く命」の感動があります。光を描くのに闇が不可欠なように、明るい私の絵にも敢えて破壊が必要だと思い制作しました。