卒展レポート

大阪工業大学

第9回 大阪工業大学 工学部 空間デザイン学科 卒業作品展

琵琶湖疏水のトポス

琵琶湖疏水のトポス

山田 一彰
建築デザイン研究室

近年、クールジャパンの呼び声とともに、日本を象徴する歴史京都が再び脚光を浴びている。市内には歴史遺産が無数にあるが、その中で琵琶湖疏水は、明治維新後、東京遷都とともに没落寸前であった都の危機を救った異彩を放つ存在だ。

その琵琶湖疏水が作られ始めてから内国勧業博覧会が開かれるまで10年。この博覧会開催には琵琶湖疏水が大きく関係する。開催に至るまでに疏水での水運・水力発電を獲得し、その電力で市電が走り、現在の京都の観光都市としての基盤が構築された。

そこで内国勧業博覧会の時に見たように、この10年という期間を使って琵琶湖疏水の観光資源の基盤なる、「アートと共に時間と歴史を巡るフィールドミュージアム」を疏水に沿って計画する。

新たな目的を作ることで、点在する琵琶湖疏水のポテンシャルを持ったトポスへと誘導し、訪れた人は琵琶湖疏水の自然や歴史、文化に触れ、自ずとこの疏水の魅力を感じていく。

(建築部門賞)

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