大阪工業大学
第9回 大阪工業大学 工学部 空間デザイン学科 卒業作品展
徳島産木材と藍染のコンセプト家具
- 佐藤 亮
- ヴィジュアルデザイン研究室
わたしの出身地である徳島県の魅力を、ゆかりの名所や産業を通じて伝えることがコンセプトです。研究内容としては木材における藍染の活用方法、家具のデザインです。徳島の伝統工芸である藍染は本来布を染めることが一般的ですが、木材を染めることができれば藍独特の美しいブルーを家具のデザインに取り入れることができると考えました。藍染は染液に対象物を沈めて菌を付着させてから空気にさらして酸化させることによって化学反応で藍色へと変化します。
本製作では藍色で水を表現する手段として用いています。ひとつは大鳴門橋をイメージしたローテーブル兼長椅子です。杉板の木目を鳴門海峡の波と渦潮に見立てて広大に広がる藍色の海を感じられるデザインになっています。もうひとつは吉野川をモチーフにしたハイバックチェアです。徳島における藍染の歴史と深い関係のある吉野川、全国2位の最長川幅と長く流れる水を藍染の背板で表現しています。