文化学園大学
文化学園大学 第49回 卒業研究展
壁のない建築
- 盛山 京弘
- 造形学部 建築・インテリア学科
「壁がない」という言葉をコンセプトに掲げた。空間を仕切るものを曖昧にして、向こう側の雰囲気を感じ取れるように設計することで、全く無関係だった人と人の間に関係を生むことが狙いである。
計画した都営住宅は、大きさの違う2パターンの住戸がそれぞれ交互に重なり合ってできている。センターコアの概念を用いて計画した全ての住戸はガラス張りで、住戸間の距離は最短2.5mである。2.5mとは個体域で考察すると、しばらくこのままでいい距離と今すぐ離れたい距離のちょうど中間に位置する距離であるが、成り立たせるために以下の工夫を凝らした。
①ガラス張りにした外壁の一部にすだれ状の水平ラインを入れることで視界をコントロールする。
②棟によって階高をずらして目線の位置を変える。