自分の好きなモチーフや色などと相性が合うのはスクリーン捺染だと感じた。それを活かした物づくりがしたいと考えるようになった頃、北欧の文化に出会った。暮らしをテキスタイルで豊かにするという発想に共感を覚えながらも、更に身近にできる提案が出来ないかと考え、日傘制作をする事に決めた。スクリーン捺染には顔料と染料を使い分け、生まれるプリントに違いが出るようにした。「シルクスクリーン」「傘の縫製」「刺繍」の特徴に合わせ3種の生地を使い、デザインは自然の自由なイメージを表現するために手描きにこだわった。日本古来の手芸の技法である刺し子やビーズ刺繍を取り入れることで、新しい日傘の提案が出来たと思う。傘の縫製も自ら研究し、丁寧に縫上げた。