ゴスロリや原宿系ファッションは日本の文化と言われ、世界ではKawaii文化として受け入れられている。だが日本人の感覚はどうだろうか。あまり良いイメージでは無いのが現状ではないか。そこで私は、偏見を受けず自由に表現できる場、その表現を発信していく商業施設として「My colors」を東京の原宿に計画した。

建物の入口階は「体感ブース」。初めて触れる人向けにバーチャルで体験できる装置を設置し、様々な角度からファッションを知ってもらう場。途中階は「販売ブース」。細分化しているファッションショップに交替でオープンしてもらう。さらにメイク・着替え・撮影ブースも設置。上層階の「イベントブース」は交流の場。SNSを通して日本から世界へ発信する為の空間である。

全体に下から上の階に行くほど、徐々に専門的なレベルが上がっていくことを楽しんでもらえる。
デザインは“日本から発信”をイメージして、和の要素である“矢絣”をコンセプトに取り入れた。建物の外観は矢を立体化したデザイン、内部は矢形の光がキラキラと降り注ぎ、傾斜天井がアクティブな印象をつくるように構成した。

ポップカルチャーの本場を体感するために国内外から多くの人たちが訪れ、日本からますます活発な発信をしていけることを夢見た計画である。