ポートフォリオで伝えるべきこと

ポートフォリオの作り方 – 基礎編

Basic 基礎編
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ポートフォリオで伝えるべきこと

ポートフォリオの評価は、「才能」×「能力(技術)」×「個性」の掛け算で決まります。つまり、それぞれ3つの値を少しでも大きくすることが、ポートフォリオ作りにおいて重要なポイントになるのです。限られた時間内で、この掛け値を最大化するポイントを整理します。

ポートフォリオで伝えたい、あなたの「才能」「能力」「個性」

クリエイターの才能とは、その組織に属した後に開花する潜在能力です。粗削りであっても、将来の可能性を感じさせるような、自分だからこそできるアピールポイントを探してみましょう。

もちろん、会社はあなたの将来性だけで採用を決めるわけではありません。当然ながら「即戦力」となる能力も求めます。志望企業の募集ニーズをきちんと把握し、それに応える能力をアピールしましょう。そのためには、ポートフォリオの企画・構成を工夫することが大切です。

そして、才能と能力に掛け算したいのが、あなたならではの「個性」。デザインの現場では、アイデアも表現も十人十色です。書類や口頭だけでは感じ取ることのできないあなたの個性を、ポートフォリオに色濃く反映させましょう。こだわりの装丁や作品の掲載順、レイアウトなど、ちょっとした工夫で自分らしさを伝えましょう。

伝わるポートフォリオに含まれている要素

ポートフォリオで伝えるべきことは、才能、能力(技術)、個性だけではありません。以下に、ポートフォリオを作るうえで意識すべき項目を列挙します。

情報整理力

個別の収録作品と同時に、ポートフォリオ全体を作品と位置づけた「完成度」も大切です。「収録作品をどのようにカテゴライズし、編集しているのか」「各ページ上で、視線誘導を意識したレイアウトがなされているか」など、全体の流れと細部の演出・処理をチェック。あなたの情報整理力をアピールしましょう。

ワークスピード

仕事の早さも評価の対象となります。ポートフォリオの収録作品は選りすぐりのものばかり。仕上がりがきれいなのは当然です。しかし、その作品に3カ月かけたのか、3週間で仕上げたのかによって、その評価は大きく変わります(当然ながら、早く良い作品を作れる方が高い評価を得られます)。各作品の制作期間も記載しましょう。

論理的説明力

面接ではポートフォリオの説明、つまりプレゼンを求められることがあります。頭から順に説明するのか、ポイントを絞って説明するのか、プレゼンはポートフォリオのつくりによって変わってきます。大切なのは、きちんと道筋を立てて説明できるかどうか。もっとも効果的にあなたの力を伝えられるプレゼン方法、そしてそれにあったポートフォリオの構成を考えてください。

情報伝達力

「才能」「能力(技術)」「個性」。この3つの要素が揃ったうえで発揮されるのが、ポートフォリオの情報伝達能力です。特に、プレゼンの機会がなくポートフォリオを郵送する場合は、口頭で何も捕捉できません。そのため、ポートフォリオそのものがプレゼン資料として成り立っている必要があります。あなたの才能を見せつけ、能力を示し、個性を感じさせるもの。そんなポートフォリオを完成させましょう。

積極性

志望企業の一員として働きたい! そんな熱い思いがポートフォリオから伝わることも大切です。たとえば、企業の業務内容を調べ、その会社のクライアントを想定した作品を入れるのもひとつの方法でしょう。また、独特の作風をもつプロダクションであれば、やはりその傾向の作品を多数用意すると効果的です。そういった積極性は、熱意となって相手に伝わります。

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