ポートフォリオとは何か

ポートフォリオの作り方 – 基礎編

Basic 基礎編
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ポートフォリオとは何か

ポートフォリオは、自分の履歴や能力を周囲に伝えるための作品集です。就職の面接やクライアントへの売り込みで、自分に何ができるのかをアピールする大切なツールになります。

ただし、過去の作品を無造作に並べただけでは、ポートフォリオ本来の役割は果たせません。ポートフォリオは、あなたの作品をまとめた「器」であると同時に、それ自体がひとつの完成した作品としてあなた自身を映す「鏡」なのです。

たとえるなら、ポートフォリオは1冊の本や1本の映画のようなもの。ストーリーに沿って読み手を最終ページまでエスコートする企画・構成が、本物のポートフォリオ作りに欠かせない要素となります。

面接・商談で印象に残る「自分広告」

相手に自分を売り込む役割を担うポートフォリオは、まさに「自分広告」です。しかし、せっかく作っても競合ポートフォリオの中に埋もれてしまうようでは意味がありません。自分のアピールポイントがもっとも伝わりやすい表現を考え、面接で相手の印象に残る企画・構成を立てましょう。

面接時にポートフォリオを採用担当者に見せる場合、作品やポートフォリオのクオリティだけでなく、本人のプレゼン能力も見られます。どんなに作品自体が良いものであっても、プレゼンの場でそれを伝えることができなければ意味がありません。作品のコンセプトや制作意図はもちろん、なぜそのコンセプトに行き着いたのかという思考の過程やこだわりポイントの明示は、ポートフォリオの核になります。

とはいえ、自分では理解していても、初めて見る人には伝わらないことは多々あります。ポートフォリオは相手に見せるためのもの。ポートフォリオに潜むアイデアや意図が相手に正しく伝わっているんかを知るには、やはり客観的な視点が必要です。完成後は一度、第三者に見てもらうようにしましょう。

採用試験をクリアする強力な武器

クリエイティブの世界では、採用試験におけるポートフォリオの力は絶大。なかには、当日の実技試験よりも重要視するという採用担当者もいるほどです。逆に言えば、それだけポートフォリオを見る目が厳しいということでもあります。そんな採用担当者をうならせる、あなたならではの企画をポートフォリオに生かしましょう。

実際のポートフォリオ作りの過程では、過去の作品を収集・整理・分類することがあります。その際、過去の作品を客観的に見るのが大切です。制作当時は作ることに夢中で見えていなかったポイントを見つける絶好のチャンス。自分の作品を客観的に見る能力は、クリエイターが成長する上で欠かせません。手直しが必要と感じたものには、修正を加えていきましょう。

これまでの作品を整理していくうちに、ジャンルの偏りや自分の作品のパターンが見えてくるもの。もし、相手企業に合致した作品があれば、絶好のアピールポイントになります。収録作品、ポートフォリオ、そして自分に磨きをかけ、万全の状態で自信を持って就職活動に挑んでください。

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