ポートフォリオの制作は、それなりに時間のかかる作業です。過去の作品の洗い出し、追加で必要な作品のリストアップ、台割作り、ページ構成、ファイルバインダーの用意(または台紙の自作)、初号完成からブラッシュアップへ……。必要な時期から逆算し、計画的にポートフォリオ制作を進めましょう。
準備期間にすべきこと
まずは、ポートフォリオ作りに必要な作品集めと企画から。自分が手がけてきた作品をチェックしながら、目的に向かって有効なポートフォリオの企画を練ります。
1)作品の整理(事前作品整理シート)
企画制作の第一歩は収録作品の洗い出しです。探し漏れが発生しないよう、学校の課題や自主制作、過去の作品などをくまなく調べましょう。
完成3カ月前
テーマ設定と構成は、思った以上に時間を取られます。あとになってブレないためにも、ここは1〜2週間くらいかけてじっくり考えましょう。まだ焦る時間帯ではありません。
2)企画のテーマ設定
準備段階で、企画は重要なステップです。そのポートフォリオが人の心を動かすかどうかは企画次第。何を目的につくるのか、誰に伝えたいのかを明確にして、自分らしい企画をじっくりと考えましょう。
3)全体構成の組み立て(台割表) → 構成を視覚的に確認
構成は、もうひとつの重要なステップです。テーマを伝えながら、自分の能力も伝えなければいけません。難しい作業ですが、台割ひな形を参考に進めてください。
サムネールを台割にあてて、視覚的に確認するのも広く知れ渡った方法です。全体の構成を意識しながら、デザイン、レイアウトを進められるので、ぜひ試してみてください。
完成2ヶ月前
そろそろポートフォリオの全容を固める時期です。作品の追加制作が発生した場合は、スケジュールを組み直す必要があります。
4)作品再整理と製作計画(作品整理シート) → 追加作品制作開始
実作業に入ってから、追加作品の制作や既存作品の修正に抜けが見つかると大変困ります。ここで収録作品をすべて確認しておきましょう。
完成1ヶ月前
追加製作も終わり、ポートフォリオ本体の制作をいよいよ開始。慌てて雑な仕上がりになってはいけません。丁寧な仕上がりを目指しましょう。
5)ポートフォリオ制作作業
ここまでくればあともうひと息です。しかし、油断は禁物。ミスや手抜きはポートフォリオにはっきり目に見える形で現れます。慎重に。
初号ポートフォリオ完成!
6)初号ポートフォリオ完成 → バージョンアップ
周りの人たちに見てもらい、評価や感想を聞きましょう。自分では気づかなかった指摘は貴重な意見です。必ず検証しておきましょう。第三者の反応、志望先企業の傾向、そしてポートフォリオ完成後に仕上がった作品。これらに対応させてバージョアップを続けます。