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産学連携 大学などの教育機関と民間企業が連携して行うデザイン開発プロジェクト

首都大学東京 KADEN PROJECT 2012 -スマートなみらいのためにできるコト-

首都大学東京

KADEN PROJECT 2012
-スマートなみらいのためにできるコト-

学内の研究シーズや技術を活用したイノベーティブな製品プロセスの実践

2013/08/21 UPDATE

首都大学東京のシステムデザイン学域のヒューマンメカトロニクスとインダストリアルアートに所属する、専門領域の異なる学生がチームを組んでチャレンジする実践的教育活動「家電プロジェクト」は、工学系学域のもつ技術(SEEDS)と社会やユーザーの要望(NEEDS)から、既存の製品開発とは違う角度でアプローチしデザインする、「新しい製品開発を実践する」プロジェクトです。

デザイナー学生とエンジニア学生との共同プロジェクト

システムデザイン学部では多様な領域での研究が行われており、エンジニアリングとデザインの異なる学問分野が統合されている環境があります。今回のプロジェクトでは、グループワークによりお互いの理解を深めながら恊働想像し、イノベーティブな製品デザインと実働するプロトタイプを制作しました。

シーズからのデザイン発想

現代におけるイノベーションを感じさせる製品の実現の為には、設計の初期段階でシーズから発想し、ユーザーのニーズと結びつけるプロセスが必要です。シーズを踏まえた製品アイデアをデザインシンキングの手法を用いて発想・概念化していくことによって、見過ごされていた問題点や新しい技術の使われ方を発見し、新しい価値(デザイン・機能)を感じさせる製品コンセプトが実現しました。

3ヶ月という短期間での実現プロセス

今回のプロジェクトでは、下図のプロセスで意思決定を素早く行い、3ヶ月という短期間で進めました。このように集中して取り組むことで、短期間でできることを理解でき、改善ポイントを適切に判断することができました。これによって、コンセプトに対してダイレクトに反映された製品開発ができました。このプロセスは、企業においては低コストで活用できることが期待できます。

今回のプロセス図

短期実現のための3つのツール

「ダーティプロトタイプ」「リアルタイムレンダラー」「実働モデル」を用いながら制作を進めることで、デザイナーとエンジニアがお互いに領域を横断してものづくりを進めることができました。これによって全体の目標を共有して、意見交換等を分野によらずスムーズに行ったり、実現の上での問題点を素早く解決することができました。結果として、短期間での製品開発を実現しました。

  • ダーティプロトタイプ
    ダーティプロトタイプスケッチだけでは分からないサイズ感や構造を把握する為のモデル
  • リアルタイムレンダラー
    リアルタイムレンダラー素材感や形状をリアルに素早く検討できる
  • 実働検討モデル
    実働検討モデルコンセプトを実現する為の要素・機能を表したしくみのモデル