金沢美術工芸大学の卒業・修了制作展は金沢21世紀美術館で開催されました。
デザイン科それぞれの専攻において、多様なテーマ設定や表現方法がみられ、
それらを魅力的に伝える展示方法にも工夫がされています。
時代性や社会問題に対する取り組みや地域性を反映したもの、
実験的なトライアルなど学生らしいアイデアで溢れていました。
ファッションデザインコースでは、提案するファッションアイテムのブランドイメージ構築と、
効果的に展示するためのディスプレイデザインにも、
専攻を超えたコラボレーションの取り組みが行われました。
プロフェッショナルなデザイナーの育成を目指す本学の教育は、
デザインの現場を意識し極めて実践的でチャレンジすることを重要視しています。
学士課程の視覚デザイン、製品デザイン、環境デザインの各専攻において、
描出や形態、色彩など表現の基本を大切にする授業が共通で実施されており、
基礎科目では専攻以外の技法や素材に対する感性の幅を広げるための工房基礎教育に力を注いでいます。
大学院・修士課程では合同プレゼンテーションにより、関連領域との関係を考察しながら、
専門領域における研究テーマを探求します。
デザイン科では社会との関係を重要視し、
より具体性のある提案能力向上の観点からインターンシップへの参加を奨励しています。
金沢美術工芸大学 平成20年度卒業・修了制作展
第10回 博士後期課程研究作品展
第29回 大学院修士課程修了制作展
期日 平成21年2月17日(火)~2月22日(日)
開館時間 10:00~18:00(最終日は17:00まで)
第52回 卒業制作展
期日 平成21年2月25日(水)~3月3日(火)
開館時間 10:00~18:00(最終日は17:00まで)
会場:金沢21世紀美術館(市民ギャラリーほか)
(金沢市広坂1-2-1 電話076-220-2800)
お問合わせ:金沢美術工芸大学 事務局 (電話 076-262-3531)
URL:http://www.kanazawa-bidai.ac.jp/
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○ファッションデザインコース 大学院5名
レディスブランドをはじめ、ニットやインナー、コスチュームといった個性豊かな研究は、
各々の視点で捉えた時代性が反映され大変見ごたえのある作品となりました。
例年に増して今年は様々な地域企業の協力を得ることができ、地元の素材を活用した制作や、
インナーの研究に於いては専門的な知識や技術面でのサポートをいただき、
各自が実社会を意識した研究を進めることができました。
○視覚デザイン 学部20名、大学院2名
視覚デザインは、視て、感じてもらえる事がすべてです。
だから、ただ見ているだけじゃなく、私たち作品に触れてください。
さかさまから眺めていただいても結構です。笑ってください。泣いてください。
場合によっては、一緒に歌を口ずさんでください。私たちはにぎやかな事が大好きです。
人と人が集まって何か楽しい事をしようと考えている中に、私たちのメッセージが少しでも届けば幸せです。
それが私たちの目指すコミュニケーションデザインだからです。
○製品デザイン 学部20名、大学院1名
卒業制作の魅力は、提案内容の充実とともにそれが反映した密度の濃いモデルを完成させることにあります
。今年度はディテールからカラーリングまで納得のいく姿を追求したものがそろいました。
それぞれのモデルはユーザーの現場で検証をおこない改良を重ねたもので、裏付けのある作品となっています。
機能のリアリティーと物のリアリティーへ向けて妥協の無い探究が一人一人の学生によってなされました。
○環境デザイン 学部17名、大学院1名
建築やランドスケープを基礎に、さまざまな空間デザイン領域に挑戦している。
半数以上の作品が、都市環境や自然環境が豊かな金沢のまちを舞台に、商業環境や公共環境に多様な提案を行った。
併せて時代を捉えた作品が目につく。電気自動車のチャージスポットや、廃校を活かした子供の遊び場や、
海に浮かぶ子供美術館や、新しい生活スタイルを模索した住宅だ。
豊かなまちづくりに向けた夢のある作品が揃った。
>> 産学連携の取り組みリポートはこちら
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