武蔵野美術大学
武蔵野美術大学 平成23年度 卒業・修了制作展は、2012年1月19日(木)~22日(日)にかけて鷹の台キャンパスを会場に開催された。大学院2専攻、造形学部11学科からおよそ1000点が展示される同展は、とにかく見応えがある。広大なキャンパスを活かした大型作品が多いのも特徴だ。
今年の会場では、大きく三つの傾向が感じられた。
まず、例年に比べて柔らかな印象を持つ作品に度々出会った。丸みのあるフォルムと、どこか温かみを感じる素材感。触れて、その感触を確かめたくなる佇まいだ。ドローイングの持つゆるやかな輪郭を生かした立体作品が多くみられた。
次に、光を巧みに操る作品も印象に残った。残像を可視化した透明感のある写真表現や、プリズム光学フィルムを用いて映像を投射する空間インスタレーションなど、光をテーマに様々な切り口の表現を楽しむことができた。
また、最新のデジタル技術を用いたインタラクティブな作品も注目を集めていた。参加者が水の入った容器を手に持ち動かすと、水の動きが音と映像に変換される作品や、kinectセンサーによって動物の3DCGモデルを参加者の動きと連動させる作品など。体感型で研究成果を伝える手法は、現代ならではの表現方法だと感じた。
ここでは数ある展示作品のなかから、上記三つの観点で38作品を取り上げてご紹介したい。
- メインビジュアルは、基礎デザイン学科3年の角谷郁恵さんがデザイン
- 天井高のある会場では、大型作品も栄える
- 照明を効果的に用いることで、作品の世界観を演出
平成23年度 武蔵野美術大学卒業・修了制作展
会期:2012年1月19日(木)~22日(日)
会場:武蔵野美術大学鷹の台キャンパス