東京工芸大学
東京工芸大学芸術学部卒業・大学院修了制作展2012が、2月17日(金)から19日(日)にかけて2つの会場で開催された。秋葉原UDXでは写真学科/映像学科/メディアアート表現学科/アニメーション学科アニメーションコースの作品約300点が、またベルサール秋葉原ではデザイン学科/アニメーション学科ゲームコース/マンガ学科の作品約250点が展示された。
80年以上に及ぶ写真教育の歴史を持つ、東京工芸大学の写真学科。写真界の芥川賞とよばれる「木村伊兵衛写真賞」の受賞者に、本城直季氏や高木こずえ氏など同校の卒業生が名を連ねていることからもレベルの高さがうかがえる。今年の会場でも、写真でしかできない表現を追い求める姿勢を、多くの作品から感じとることができた。
他の学科では全体的にウィットに富んだ着眼点が多く見られ、何気ない生活の中に気付きを見い出すことに長けていると感じた。メディアアート表現学科やアニメーション学科ゲームコースには来場者が体感できるインタラクティブな作品が多く、コミュニケーションが生まれることで会場が活気に満ちていた。日進月歩で技術が進化するこの分野は、研究のフィールドもさらに広がっていくだろう。技術力に寄りかからずにコンセプトがしっかりと確立されている作品が多く、今後の展開も楽しみだ。
また、マンガ学科では電子書籍の作品も何点か発表され、時代のニーズに沿った作品提案が行われていた。好きな色紙を選びセンサーにかざすとマンガのストーリーが切り変わる作品など、マンガの読み方そのものに対する斬新なアプローチも見られた。
ここでは、各学科の作品から32作品をピックアップして紹介したい。
東京工芸大学 芸術学部卒業・大学院修了制作展2012
会期:2012年2月17日(金)~19日(日)
会場:秋葉原UDX/ベルサール秋葉原