女子美術大学
2012年2月10日(金)~2月13日(月)にかけて「女子美スタイル2011-再生の光をつむいで」が横浜のBankART Studio NYKで開催された。女子美スタイルは、大学・短期大学部・大学院の垣根を越え、すべての卒業・修了制作から選出した作品を展示する企画展だ。今年は195作品が展示された。
女子美スタイルの見どころのひとつに、美術・デザイン界の第一線で活躍する方をゲストに招き、作品を審査する「Rainbow Award」がある。今回の審査員は、グ・ツェンキン氏(リー・スペース・アンド・カルチャー/北京/ディレクター)、李 美那氏(神奈川県立近代美術館葉山 主任学芸員)、三潴末雄氏(ミヅマアートギャラリー ディレクター)、佐藤卓氏(アートディレクター)、二ル・ターク氏(在日イスラエル大使館アートディレクター)、奥村靫正氏(アートディレクター/女子美術大学ヴィジュアルデザイン専攻教授)、南嶌宏氏(美術評論家/女子美術大学アートプロデュース表現領域教授)の7名。初日の2月10日に授賞式がおこなわれた。
審査員による選出作品への講評が発表され、また受賞にいたらなかった作品にもエールが贈られた。作品への評価ポイントは審査員それぞれで異なるが、ひとつの軸として、表現の源となる着眼点や物事の捉え方、どれだけのエネルギーを作品に注いでいるかといった点が重要視されたようだ。
審査員のひとりであるミヅマアートギャラリー主宰の三潴末雄氏は、「自分の興味の範囲0.5km圏内でうまれる作品が、まだまだ多い。レールから外れるためには、自分の足を使って考えること。めちゃくちゃな行動力が必要だ。良いアーティストは、良く歩く。」とコメントした。
三潴氏の言葉は、デザイン・アートにかかわらず、また学生だけでなく社会に出てからも心に留めておくべき重要なメッセージだと感じる。この言葉を受け取った彼女たちが、「自分の足」でどのような道を歩んでいくのか、今後が楽しみだ。
ここでは、出品作品から22点を取り上げて紹介したい。
- グ・ツェンキン氏選出のRed Prizeを受賞した松本来夢さん。
- オープニングイベントには多くの人がつめかけた。
- 屋外では、ゲストアーティストの久保田弘成氏が、自動車を回すパフォーマンスをみせた。
女子美スタイル2011-再生の光をつむいで
会期:2012年2月10日(金)~2月13日(月)
会場:BankART Studio NYK(神奈川県横浜市中区海岸通3丁目9)